
東京電力福島第一原発の事故処理費用について、政府が原発以外の目的で集めたお金を使えるように法改正をめざす背景には、原発にかかるお金が今の仕組みではまかなえないほど膨らんできていることがある。安く電気をつくれることを理由とする政府の原発推進の立場に、疑問符がついている。
汚染廃棄物の処理費、想定の2倍
今回の対応のきっかけとされるのが、原発事故で生じた汚染土や放射性廃棄物を処理して一時保管する中間貯蔵の費用だ。政府が2014年度から年約350億円を出してきたが、事故処理費用が当初想定より2倍になる見通しとなり、中間貯蔵への支出も17年度から約470億円になった。
複数の政府関係者によると、この費用が今後もさらに膨らむおそれが出てきているという。そしてここ数年、支出の増加に対応できるように、財布となる「エネルギー対策特別会計」(エネ特)の「電源開発促進勘定」(電促勘定)の収入を増やす対応策を、水面下で検討してきた。
その一つが、電促勘定に繰り入…
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March 18, 2020 at 04:00AM
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膨らむ原発費用、「安い電気」は本当か 法改正案の思惑 - 朝日新聞
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