＜野田女児虐待死＞想像超すストレス 解剖医、死因背景に飢餓も証言（千葉日報オンライン） - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース

　野田市立小4年の栗原心愛（みあ）さん＝当時（10）＝が昨年1月、自宅浴室で死亡した虐待事件で、傷害致死などの罪に問われた父親、勇一郎被告（42）の裁判員裁判第6回公判が2日、千葉地裁（前田巌裁判長）で開かれた。遺体を司法解剖した医師の証人尋問が行われ、医師は死因に関する可能性の一つとして「一般生活では生じ得ず、考えが及ばないほどのストレス、飢餓がベースにあった」と証言した。

　医師は、糖が得られない場合に代わりにエネルギー源として使われるケトン体の血中濃度を踏まえ、心愛さんが死亡する直前まで飢餓の状態にあったとの認識を示した。

　血中濃度は異常な高さを示しており、飢餓だけでは表れない数値として、糖の取り込みに関係するインスリンの作用低下につながるストレスが強くかかった可能性を指摘。「多数あった皮下出血などができる時にストレスになり、飢餓もストレスになったと思う」と説明した。

　胸骨の骨折を巡っては、一般的に交通事故や高所からの転落で同様のけがを負うケースが多く、「かなり強い力が働かないと生じない」と強調。負傷した時期は昨年1月下旬の司法解剖からさかのぼって「数週間前」とし、勇一郎被告が一部否認するおととしの年末から昨年1月上旬までの間の傷害事件の時期とみても「矛盾はない」と述べた。

　前回に続き、心愛さんを一時保護した県柏児童相談所で児童心理司として勤務した元職員も証人として出廷。心愛さんが勇一郎被告の暴力をどう受け止めていたかについて「本当に意味が分からなかったと思う。2人きりになった瞬間にたたかれ、理不尽に感じたのではないか」と述べた。

　第7回公判は4日に開かれる。児童心理の専門家と勇一郎被告の母親に対する証人尋問の後、被告人質問が始まる予定。勇一郎被告が法廷で口を開くのは初公判以来となり、発言内容に注目が集まる。

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March 03, 2020 at 10:14AM
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