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９日から生産を一時休止する三菱自動車岡崎製作所＝２日夜、愛知県岡崎市で（吉岡広喜撮影） |
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三菱自動車は二日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で世界的に自動車需要が急減しているため、グループの全ての国内工場で自動車生産を一時休止すると発表した。
スポーツタイプ多目的車（ＳＵＶ）などを製造している岡崎製作所（愛知県岡崎市）が九〜十七日、子会社のパジェロ製造（岐阜県坂祝町）が十三〜二十日、それぞれ生産を取りやめる。
水島製作所（岡山県倉敷市）では、既に十日までの軽自動車の生産休止を決めており、加えて登録車の生産も六日から二十三日まで休止する。
水島製作所の軽自動車生産は部品調達の遅延が解消されれば十三日に再開予定。他の工場について広報担当者は「この後の状況が見通せず再開時期は未定の部分が多い」としている。
◆「早く再開を」「対応当然」岡崎の社員
三菱自動車広報部によると、岡崎製作所では一部は操業を続けるが、期間中、車体組み立てラインに関わる約二千六百人が休みとなる。同社は給与補償を検討している。生産台数は約四千台の減少を見込む。
同製作所では二日夕、社員らが戸惑いの表情を見せた。事務系の仕事をしている二十代の女性社員は「工場見学を実施して、岡崎の観光地的な役割も果たしていると思う。一日でも早く生産を再開できるといい」と話した。設計部門の男性（２８）は「他のメーカーも工場生産を止める中、当然の対応だと思う。驚きはない」と冷静に受け止めた。
同製作所では昨年、ＳＵＶ「アウトランダーＰＨＥＶ」を中心に、国内全体出荷台数の約３７％を占める約二十二万九千台を生産。多くを北米や欧州に輸出しているという。
◆トヨタ、生産国の７割停止
新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な新車市場の減速を受け、トヨタ自動車が世界各地の工場で生産停止などの減産を余儀なくされている。生産拠点がある海外二十七カ国・地域のうち約七割に当たる十九カ国で生産停止または停止を予定。主力の北米をはじめ、欧州やアジア、南米、アフリカなど広範囲で生産がストップし、国内では三日以降、愛知県内の三工場と九州の生産子会社で一部の生産ラインを止める。
トヨタは通常、毎月末にその先三カ月間の生産計画を決めている。四月の国内生産は三日以降の減産措置に伴い、当初の予定から三万六千台ほど減少する見通し。ただ、現時点で五月以降の国内生産と四月以降の海外生産は、感染症の影響を織り込んだ計画が立てられず、減産の規模や期間は見通せない状況という。
トヨタは当初、二〇二〇年に計九百十五万台の世界生産を見込んでいたが、感染対策に伴う移動の制限や販売店の営業停止により、新車需要が急速に低下。三百二十四万台の生産を計画する国内では輸出の急減に加えて国内市場にも陰りが見え始めたため、「カローラ」を生産する高岡、「プリウス」の堤、高級車ブランド・レクサスの田原工場（いずれも愛知県）などで生産縮小に踏み切る。停止期間は三〜九稼働日。
中国は既に通常生産に戻ったが、トヨタにとって最大市場の北米を含め、生産再開の時期が不透明な地域も多く、今後、各地で連鎖的に影響が拡大することは確実だ。
減産を迫られている部品メーカーの経営、雇用への影響も懸念され、トヨタは四月に予定していた仕入れ価格の値下げを三カ月間、凍結。各社は残業の休止などで経費節減に努めているが、期間従業員の削減を検討する企業も出始めた。トヨタ幹部は「全世界で心配な状況。通常生産に戻った中国をはじめ、市場を引っ張ってくれる地域が出てきてほしい」と話す。
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April 03, 2020 at 03:03AM
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自動車業界、広がるコロナショック 三菱自、国内全工場を休止 - 中日新聞
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