新しい社会問題として注目を集めたことで、あおり運転の悪質性が認知されましたが、一方で軽自動車はあおられやすいともいわれています。本当に軽自動車はあおられやすいのでしょうか。また、逆にあおってくるクルマに特徴や傾向はあるのでしょうか。
6割のドライバーがあおり運転の被害に遭っている!?
昨今、社会問題視されている「あおり運転」。ドライブレコーダーの普及で、数多くのあおり運転の実態が映像としてメディアで報道され、一般にも広く認知されました。
そして、2020年3月に道路交通法改正案が閣議決定され、あおり運転への罰則が強化されることになります。
あおり運転をおこなうドライバーに非があるのはもちろんなのですが、「軽自動車はあおられやすい」ということもいわれています。
実際、あおられやすい車種が存在するのでしょうか。また、あおってくるクルマの特徴や傾向はあるのでしょうか。
自動車保険会社のチューリッヒ保険が2019年10月にドライバー2230名を対象におこなったアンケート調査では、2017年6月に発生した東名高速道路で発生した死亡事故をきっかけに「刑罰の厳罰化を伴う道路交通法の改定」が検討されていることを知っているのは全体の75.5%でした。
また、あおり運転を回避するような運転を心がけていると回答したドライバーは全体の81.2%。多くのドライバーが、あおり運転に対して注意を払っていることがわかります。
実際にあおり運転された経験があると回答したドライバーは全体の59.8%と、約6割ものドライバーがあおり運転の被害にあっています。
どんなあおり運転が多いかという質問には、「激しく接近し、早く走るように挑発された」(74.0%)、「相手のクルマが幅寄せしてきた」(23.5%)、「不必要なハイビーム」(19.5%)、「執拗なクラクション」(18.5%)と、どれも悪質な運転ばかり。さらに約4割のドライバーがあおり運転をされた場合はパニックになると回答しています。
そして、このアンケートでは、被害を受けたドライバーに対しその理由も聞いています。
「制限速度で走っていたから」(19.2%)、「スピードが遅かった」(17.5%)、「車線変更をした」(16.7%)といったものから、追い越しや合流後にあおり運転された経験を持つドライバーが多いとの結果が出ています。
ただし、これは被害に遭ったと感じた側の意見。幅寄せや執拗なクラクションは悪質性が高いですが、激しく接近されたと感じた理由として、自身では「車線変更」のつもりであっても、後続車のドライバーとしては「割り込みしてきた」と感じられたからなのかもしれません。
さらにアンケートでは、あおり運転をされたときに乗っていたクルマは「軽自動車」(28.8%)、「コンパクトカー/ハッチバック」(22.8%)が過半数を占めており、サイズの小さいクルマの被害が高いことが分かります。
あおり運転しがちなクルマの特徴とは、どのようなものなのでしょうか。チューリッヒ保険が2018年におこなったアンケートでは、あおってきたクルマの特徴も発表されています。
それによると、あおってきたクルマの約3割がセダン、そのほかにもミニバンやトラックなどサイズの大きいクルマで、色はブラックやホワイトが半数以上という結果が出ています。
ただ、これは街を走っている車種の比率とも近く、ボディカラーもブラックやホワイトの車両が多いので、必ずしも正しいとはいいがたいものがあります。
しかし、パワーのある大きなクルマの前に、パワーが小さいクルマが車線変更すると、速度差によって車間距離が狭くなることが考えられます。これにより、小さなクルマは大きなクルマに「あおられた」と感じることがあるということがいえるのではないでしょうか。
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May 06, 2020 at 09:11AM
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軽自動車はあおり運転の被害に遭いやすい? 危険なあおり運転はなぜなくならないのか - くるまのニュース
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