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電気自動車の効率はガソリン車より悪い? - EVsmartブログ

ガソリン車は、燃料であるガソリンを直接エンジンで燃やし、それをそのまま動力に変換します。電気自動車は、火力発電で電気を発電する場合、燃料を燃やし、発電し、それを送電線を通して送り、電池に充電してからモーターで走行します。
一見、ガソリン車のほうがエネルギーの変換回数が少なく、効率が高そうですよね?ここでは、効率とは、1リットル当たりの燃料で走行できる距離で考えます。本当にそうでしょうか?比較してみましょう。

ガソリン車と電気自動車を同じ条件で比較するために、石油火力を使います。
※実際の日本国内での発電は、天然ガスや石炭がメインで、火力75%再エネ19%です。
サイズが同程度の車として、ガソリン車代表トヨタ プリウス(ハイブリッド車)とテスラ モデル3で比較します。

【ガソリンハイブリッド車】
プリウスのEPA燃費は52MPG。出典
EPA燃費は、日本で使われているJC08基準やグローバルで使われている欧州WLTC、そして日本で使われている日本WLTC基準よりも厳しい基準で、実燃費に近い値が出ます。EPAはアメリカ合衆国環境保護庁の略で、米国では距離はマイル、燃料はガロンで測るので、MPGすなわち1ガロン当たり何マイル走るか、という単位を使っています。
52MPGは22.1km/lにあたります。

【電気自動車】
厳密には石油火力発電所では原油そのまままたはC重油を燃やすのですが、単純にガソリンと比較することにします。
まず石油火力発電所の効率は39%です。出典:p5
所内率4.8%というのがありますが、これは発電した電気を発電所内で使っていますよ、ということですから、本来の効率は34.2%とします。
同じ資料より、1リットルの燃料からの発熱量は41.16MJ(メガジュール)。これを電力量に換算すると11.43kWh。つまり1リットルの燃料から11.43 x 34.2% = 3.91kWhの電力を発電できます。
ここで電気は発電所を出発します。

電気は送電線を通り、送電ロスが5%発生します。出典
結果として、自宅で充電するときに使える電力量は3.91 x 0.95 = 3.71kWh。

やっと電気自動車のところまで来ました。ではこれを充電します。EPAでは電費も公開されており、この電費には充電ロスを含みます。モデル3のEPA電費は24kWh/100mi。出典
またマイルが出てきましたね。24kWh/100miとは、100マイルすなわち160.9km走行するために24kWhの充電電力量が必要ということです。これは電力量1kWh当たりに直すと、6.7km/kWhにあたります。
すなわちモデル3の原油/C重油における燃費は
6.7[km/kWh] x 3.71[kWh/l] = 24.8km/l

さてどうでしたか?
現時点で、電気自動車は、石油火力で発電しても、ガソリンハイブリッド車より12%も効率が高いということが分かりました。

実際にはもう少し差は大きいです。というのは、ガソリン車は原油やC重油では走行できず、エネルギーを使って原油から精製する必要があります。また電気自動車の試算では電気の輸送にかかる送電ロスを加味しましたが、ガソリンをスタンドまで届ける輸送ロスは加味していませんね。
効率が高い、ということは、1km走行させた場合の、温室効果ガスの排出もガソリンハイブリッド車のほうが、電気自動車より12%多くなるということです。

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