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【国有形文化財】醤油の町の景観象徴 野田・キノエネ醤油など県内4施設登録へ(千葉日報オンライン) - Yahoo!ニュース

 国の文化審議会は19日、野田市の「キノエネ醤油(しょうゆ)」と鎌ケ谷市の「澁谷家住宅」「丸屋」、芝山町の「伊東家住宅」など25都道府県の建造物133件を登録有形文化財にするよう萩生田光一文部科学相に答申した。夏ごろまでに答申通り告示される。

 野田市中野台の「キノエネ醤油(しょうゆ)」は「事務所兼主屋」と「旧火入れ場及び変電室」の2件の登録が国の文化審議会から答申された。かつて醸造蔵が立ち並んでいた同市中心部で醸造を続ける同社の施設は、長い黒板塀と合わせ、醤油の町の景観を形作っている。

 同社は1830(天保元)年に山下平兵衛が醤油の醸造に着手したのが始まり。現在も山下家が経営を担う。事務所は97(明治30)年の建築で切妻(きりつま)造り桟瓦(さんがわら)ぶき。その東側に入母屋(いりもや)造り2階建ての主屋が1903(明治36)年に増築された。

 市教委生涯学習課は「昔ながらの情緒ある建物が残り、野田を代表する場所。景観保護の観点でも有形文化財登録はうれしい」と喜ぶ。

 旧火入れ場は21(大正10)年に建築された3階建ての施設。関東大震災の前に建てられ、市内で最初期の鉄筋コンクリート造りの建物。同課は「市内では大正期に醸造蔵に鉄筋コンクリートが取り入れられた。防火・防災の意識が高かったことがうかがえる」と説明する。

 変電室は元々あったれんが造りの建物に移設する形で53(昭和28)年に増築された。同課は「市中心部では土壁、れんがの壁、コンクリート壁が続く様子を見ることができる。建築材の変遷が追えるのは面白い」と魅力を語る。

鎌ケ谷・「渋谷家住宅」と旧旅籠「丸屋」

 鎌ケ谷市からは「澁谷家住宅」(同市中佐津間)の3棟と、旧旅籠(はたご)「丸屋」(同市鎌ケ谷)の離れを含めた2棟が登録答申された。いずれも「国土の歴史的景観に寄与している」と評価された。登録されれば市内の建造物として初の登録有形文化財となる。

 「澁谷家住宅」は近世に代々名主を務めた澁谷家の住宅。3棟は主屋、米蔵、門で、幕末維新の志士で、赤報隊の幹部だった澁谷総司の生家として知られる。

 主屋は1826(文政9)年の建築で、寄棟(よせむね)造り茅(かや)ぶき。土蔵造り2階建ての米蔵は48(嘉永元)年の建築で、切妻造り桟瓦(さんがわら)ぶき。門は昭和前期の建築で、一間薬医門(いっけんやくいもん)の立派な門構えが当時の風格を物語っている。

 同市教委文化・スポーツ課は「市内で一番古い建物。主屋の規模、米蔵や門も含めた屋敷構えは地域の旧家にふさわしい姿を残しており貴重」と魅力を語る。

 木下街道の宿場町「鎌ケ谷宿」の旧旅籠「丸屋」は、93(明治26)年の大火後、3~4年かけて再建した木造2階建て、寄棟造り桟瓦ぶき。最盛期には、旅籠屋が7軒あったとされ、旧旅籠だった丸屋の正面入り口の揚戸(あげど)構えや庇(ひさし)が、旅人たちでにぎわった宿場の面影を伝えている。

 離れは主屋の東に建つ木造平屋建て、寄棟造り桟瓦ぶきの建物。98(明治31)年の皇太子(後の大正天皇)行啓の際に滞在したと伝わる。「丸屋」にも、江戸時代に農業技術や農村生活の改善に尽くした農村指導者・大原幽学が休憩したという記録もあるという。

 同課は「市の貴重な建物が今回初めて登録答申に至りうれしい。市の文化財を守っていくための大きな一歩になる」と喜んだ。

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March 20, 2020 at 09:39AM
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