イタリア版“ドンキ”
イタリアで全土封鎖と外出制限、そして必要最低限の分野を除く生産活動の停止が施行されてから、早くも1カ月が経過しつつある。
そうした状況下で「イタリアの自動車雑誌の最新号はどうなっているのか?」というのが今回の話題である。
その前に、イタリアと筆者の近況報告から。イタリア全土では新型コロナウイルスによる一日あたりの死者数が、2020年3月27日の969人を最高に、4月初旬からは減少傾向が見られるようになった。同様に新規感染者数および集中治療室での対応が必要な患者数の伸びも鈍化した。
しかし、筆者が住む中部トスカーナ州は、先に被害が拡大した北部諸州に次いで感染者が多い地域であることに変わりはない。
本稿を執筆している昨日も今日も、数えてみたら朝から5度にわたり、救急車とドクターカーがサイレンをけたたましく鳴らしながら、わが家のそばを走り去って行った。
イタリアの霊きゅう車といえばあふれんばかりの花を載せるのが習慣だが、衛生上葬儀が禁止されているため、見えるのは棺(ひつぎ)だけだ。
朝のテレビ番組の交通情報で映し出されるのは、閑散としたアウトストラーダ(高速道路)の映像だ。時折現れるのは物流輸送の大型トラックの姿だけで、ほとんど放送している意味がない。
閑散といえば、通勤でやってくる人や近隣のホテル客で満車だったはずの公共駐車場にも、クルマの影がない。そこに残っているのは、ユーザーが捨てたか、盗難車と思われるクルマのみである。外出制限は、図らずも“怪しいクルマ発見器”の役割も果たしている。
いっぽうで、こんなポジティブな発見もあった。
わが家に最も近い小さなスーパーマーケットでは、日ごろから店員の士気がまったくもって低く、覇気も足りなかった。理由は周辺に競合店がないことだ。旧社会主義圏の商店よろしく、競争原理が働かないのである。その上バス停に近く、大きなスーパーにクルマで行けない近隣の高齢者が頼りにする。値段も高い。
大手スーパーの宅配サービスは一日あたりのキャパシティーが少なく、まったく受け付けてもらえない状態が続いている。
そのため筆者は、全土封鎖が発令した後も、やや離れたディスカウントスーパーを利用していた。
しかし、先日その覇気のない近隣のスーパーをのぞいてみた。するとどうだ、23年も住んでいてもなじみがなかったような食べ物や飲料がたくさん見つかるではないか。店員の態度を理由に長らく足が遠のいていたため、商品ラインナップの豊富さを見落としていたようだ。これは思わぬ発見だ。他店に比べて暗い照明と狭苦しい店内も、日本の“ドン・キホーテ”だと思えばいい。
どのような不便な状況も、ゲームと考えればそれなりに過ごせるのである。
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April 10, 2020 at 03:03PM
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第650回:新車がない! 試乗もできない! イタリアの自動車雑誌の最新号にはどんな記事が載っているのか 【マッキナ あらモーダ!】 - webCG
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