丸紅ネットワークソリューションズは11月5日、富士急行と協力して富士急行線の大月~河口湖にある複数の踏切道で、AI機能を搭載したカメラによる滞留検知システムの実証実験を実施したと発表した。2020年度中に本格導入を目指す。
システムは、AI分析映像監視サービス「TRASCOPE-AI」を利用して内蔵の演算装置がカメラの取得した映像データを処理する。
AIカメラは、 物体の形状を認識し滞留を検知する「物体検知」と、人物の移動・滞留を検知する「骨格検知」の複数のAIアルゴリズムを実装しており、複数のAIアルゴリズムを用いて踏切道内に置かれた物体、踏切道内に滞留した人物を検知し、リアルタイムに富士急行の運転指令所に遠隔通知する。
骨格検知は、危険エリアへの人物の侵入検知で培ってきたAIアルゴリズムで、踏切道での人物の滞留検知に応用した。この方式は、 ディープラーニングによる画像中の関節点抽出、各関節点の接続状態推定によって画像内の人物骨格を検知する。関節点間の繋がりの強さも学習対象とすることで、 精度良く人物の検出が可能になったとしている。
実証実験は2019年8月から開始した。富士急行の運転指令所から第4種踏切道の横断者状況を正確に把握、踏切道の安全性向上に効果があることを実証した。これを受けて2020年7月から第1種踏切でも実証実験を開始した。
2020年10月からは隣接する電柱にパトランプを設置し、 踏切道内に滞留する人物や物体の検知を、電車運転士へ直接注意喚起する実験も開始した。今後、効果を検証して2020年度中に本格導入する予定。
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November 08, 2020 at 04:45AM
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